ようやく気候も暖かくなっって、
過ごしやすくなってきました。
ついこの間、見事な花を咲かせていた桜も、
葉桜になり、いつの間にか周りは、
若々しい新緑の季節となりました。
他国に比べて、
四季のコントラストがはっきりしている日本は、
植物や作物のバラエティーが豊かで、
美味しい野菜がたくさん採れる国として、
海外でも有名です。
世界第5位の農業大国としても、
知られています。
それでも、日本は古来から、
台風や水害、干ばつ、気候変動と、
様々な災害に見舞われる、
世界的にも過酷な土地でもあります。
なので日本のお百姓さんは、
それぞれの地域で、地の利を生かし、
自然から学びながら農業を発展してきました。
農薬や化学肥料が普及する前の、
昔のお百姓さんたちは、
野菜の性質や気候の変化を見極め、
栽培を行ってきました。
何しろ、作物を植えても、
収穫して食べられるようになるまで、
何ヶ月もかかり、手間暇かけて育てても、
病気や、災害で作物が全滅してしまったら、
飢えるしかない・・・。
気象衛星なンてなかったから、
気候の変動や前触れなどに敏感になり、
富士山の残雪が、”馬”の形になったら、
種まきを始めるサイン・・など、
今年は、寒くなりそうだから、
寒さに強い作物を、その年の気候に合わせて、
プランを立ててゆく。
農業は、気候と自然と生き物が相手であり、
なかなか計算通りには行かない・・。
それらの自然と対話しながら、
観察しながら知恵を絞りながら、
品種改良を繰り返し、
野菜を強くたくましく育てる、
「伝承農法」として、
今に受け継がれています。
今に思うと、日本古来の農業って、
結構ハイテクだったンですね。
さて、新年度、新学期になって、
企業も、新たな視点で、
画期的な「企画」を求められるシーズン。
「計画をたてる」という、
前向きな意味を持つ、
「企てる」という漢字。
新たにプランを推し進める漢字に、
「止める」という字が使われているのは何故?。
元々「企てる」「企む」という字は、
象形文字なンだそうで、
「人」の形をかたどった
「ひとやね」と呼ばれる冠の下に、
「止まる」という字を書きます。
つまり、人が立ち止まり、
踵を上げてつま先立ちになり、
背伸びをして、遠くを見て、
「さて、どっちの方向へ進もうか?」
と思案する姿を表して、
そこから「企てる」という字は、
何かをたくらみ、
計画することを意味する、
漢字になったそうです。
また、「くわだてる」の語源は、
収穫の終わった田畑を、農機具の、
「鍬 (くわ) 」で耕していたお百姓さんが、
ふと、その手を止め、
杖代わりに立てた鍬に顎を乗せ、
「さて、この畑に、
次は何を植えようか?」
と、新たに開墾する計画を立てることを、
「鍬立てる」=「企てる」に、
なったそうです。